■硫黄山頂上
長い長い稜線歩きを終えると、遂に硫黄山(標高1562m)。
硫黄山より、麓にあるカムイワッカ湯の滝の方が有名かもしれないが、硫黄山はかつて幾度も噴火したことのある山で今でも下の方に行くと硫黄の臭いがプンプンしている。
また、シレトコスミレという花が咲くことでも有名。
登りがやけに難しくて、心底驚いた。
岩は不安定で今にも降ってきそうで、ヘルメットのひとつ欲しくなる気分だった。
ご丁寧にペンキで付けられた道標も、古いのと混ざっていてなんだかわかりにくい。
結構緊張して登っていたので、険しくガレガレしたところの写真がなくて残念。
過去に幾例も転落事故があり、中には死に至った例もあるそうなのでくれぐれも慎重に。
百名山に選ばれている羅臼岳より、硫黄山の方がずっと良い眺望を与えてくれる。(その分登りは大変で危険)
左写真は岬の先のほうを背景に撮ったもので、岬の先端が写っているように見えますが残念ながら、硫黄山から先端は見えません。
登山道は付いていないのですが、もしも知床岳まで足を伸ばしたならば、岬の先端まで見えるそうです。
■下山
下ったあとが実は計画段階で一番慎重に判断しようと考えていたところ。
でも、そこはなんてことなかった。
右写真に写っているとおり、立派な道標も付いていて迷いようもないのだが、それ以上に、地形図と方位磁石を使って判断すれば道を間違うところではありませんでした。
たとえ登山道歩きだといっても、地図と方位磁石くらいは持って歩きたいもの。
 硫黄山の下りも例のごとく尻すべり。
今度はレベルが違う!
硫黄川の上をずーーっと何百メートルも一気に下れるのだ。
日本百名山に硫黄山は入っていないけど、もしも、日本百尻すべりの山というのがあったら、硫黄山は間違いなく入選します。右下の写真は次の分岐点を教えてくれる立派な道標。
    
道標のある分岐あたりが丁度雪渓の終わる場所。
その後は登るのはかったるいであろう尾根沿いの登山道を下りました。
途中、カラフトイソツツジ(右写真)なども咲いておりました。
左写真はエゾシカ。
カムイワッカ湯の滝の近くにくると、至るところから硫黄の臭いがしてきました。
左写真では判り難いのですが、ここからも何やらとモクモク煙が出ておりました。
「旧硫黄採掘場」なんて看板もありました。
その後少し歩いて硫黄山登山口(右写真)へ到着。
大自然の奇跡 カムイワッカ湯の滝
硫黄山下山後は、下山口から少し離れたカムイワッカ湯の滝に行きました。
秘湯、秘湯と言いつつもいろんなメディアで紹介されているので、てっきり十分に整備された温泉なのかと思っていました。
ところが、湯の滝の入り口から、温泉までまるで道はなし。
沢の脇を歩いて行くのです。
これはまさに沢登り(左写真)。
僕らが夏にやっている事です。
こんな風に20分も歩くと、滝つぼにお湯が溜まっております(右写真)。
ここには脱衣所も照明も、成分表も何もない。
そこにザブーン!

最高に気持ちいい!
滝つぼの上からは煙がモクモクと出ていていました(右写真)。
これが湯の滝の正体です。
ここから出るお湯の温度は一定ですが、沢の水は、今回丁度雪解けの季節だったので冷たく、混じりあった温泉のお湯もぬるめ。
とにもかくにもカムイワッカ湯の滝に行って見るべし!
次はサロマ湖観光!?です。
【1頁】 【2頁】 【3頁】 【4頁】 【5頁】 【サロマ湖編へ】 【リポートトップへ】